2021年2月8日 5:16 PM
右方向に打球が飛ぶのは,手首を返しているから


「大谷選手の打球分布図からわかること①-2020年は右方向に打球が飛んでいる」 で,2020年の打球分布図が2018,2019年と比べて右方向に偏っていることを指摘しました.対右投手では内野の打球が右方向に集まり,対左投手では内外野ともに右方向に打球が偏っています.
右方向に打球が偏る原因としては,インパクト後,手首を返していることが考えられます.手首を返すと中心衝突させることができなくなります.
手首を返す理由①:グリップの位置が体から離れている

引用元:https://baseballsavant.mlb.com/sporty-videos?playId=afbd48d8-8848-45f9-9d58-b498ddd581ef

グリップの位置が体から離れると,スイングの軌道が図120の点線のようにアウトサイド・インになります.
アウトサイド・インのスイングは円を描くためインパクト後,打ち返す方向に両腕を伸ばすことが難しくなり,手首を返して打ちやすくなります.
また,円を描くスイングでは慣性モーメントが大きくなるため,スイングスピードも速くすることができません.
手首を返す理由②:両肩を結ぶ線が打ち返す方向に対して90°になっていない


後ろ腕を押し込む打ち方ではなく,手首を返して打っている
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=9G8RgglTGMo
ボールを強く打つためには,インパクト後,両腕を打ち返す方向に伸ばす必要があります.
両腕を伸ばすためには打ち返す方向に正対(両肩を結ぶ線が90°になる)していないと,十分な力でバットを押し出すことができません.
大谷選手はゴルフスイングで肩が回っていないので,当然,両肩を結ぶ線は打ち返す方向に対して90°になりません.
この両腕を伸ばしにくい体勢でバットを打ち返す方向に対して90°でインパクトし,90°の角度を保ったまま両腕を伸ばすのは非常に不安定な動作になります.
この打ち方では手打ちの要素が大きくなり,ちょっとしたことで手首をこねる打ち方になっても不思議はありません.そもそも打ち返す方向に対して正対していないことが問題です.
手首を返す理由③:バットが打ち返す方向に対して90°になっていない
大谷選手の2018年の動画をみると,肩は回っていませんが,バットは打球線(弾道)に対してほぼ90°でインパクトしていることを確認できます.
引用元:ベースボール・サバント

肩は回っておらず,顔の向きもゴルファーと同じだが,バットは打球線(弾道)に対してほぼ90°でインパクトできているように見える
動画を観ると,打った後もそこまで肩は回っていない
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=L9sH3v0fPCM&ab_channel=CM_ago
2018,2019年はバットを打球線(弾道)に対して90°でインパクトできていたのが,2020年にはできなくなっている可能性があります.
おそらく,両肩を結ぶ線とバットが並行になるドアスイングに近づいているため,バットも回らないままインパクトしているものと思われます.
打ち返す方向に対してバットが肩と平行に近い状態でインパクトすると,バットのヘッド側の角度が90°よりも大きくなり,手首を返して打つことになります.
大谷選手は元々ゴルフスイングのため肩が回っていませんが,バットまで回らなくなってきていることが考えられます.
手首を返す理由④:インパクト後,肩を回している
ボールを強く打ち返すためには,インパクト後,両腕を打ち返す方向に伸ばす必要がありますが,そのためには,両肩を結ぶ線は打球線(弾道)に対して90°に保っておかなければなりません.
大谷選手はインパクト後,肩を回すので,90°に保つことができません.結果として両腕を十分に伸ばせず,肩が回るときに手首を返して打つことになります.
インパクト後は肩とバットを90°に保ったまま打ち返す方向に両腕を伸ばさないといけないので,インパクト後,肩を回すこと自体が間違っています.