MLBの投手の攻め方②-左投手VS左打者-外角低めに投げるのは右対右と同じ


2021年1月6日 10:31 AM

 MLBで左対左の場合の投球パターンを全球種,速球系,スロー系,変化系に分けてまとめます.2018年から2020年までのデータを使います.

目次

全球種

2018-2020 コース別投球割合(%)左投手VS左打者 全球種
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から
2018-2020 コース別打率 左投手VS左打者 全球種
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から

 全球種では,投球数の26.5%が外角低めのボールゾーンに集中しています.

 大谷選手だから外角低めに投げていたというわけではなく,筒香選手も秋山選手も含めて左対左の場合,外角低めに投げるのが常套手段になっているということです.実際に外角低めのコースを打者は打てていません

速球系(Fastballs:4シーム,2シーム,カッター,シンカー)

2018-2020 コース別投球割合(%)左投手VS左打者 速球系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から
2018-2020 コース別打率 左投手VS左打者 速球系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から

 速球系では,四隅のボールゾーンの投球割合が大きくなっています.外角低めのストライクゾーン6.4%と合わせると,23.9%が外角低めに投げられています.

スロー系(Offspeed:SFF,チェンジアップ,フォークボール,スクリューボール)

2018-2020 コース別投球割合(%)左投手VS左打者 スロー系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から
2018-2020 コース別打率 左投手VS左打者 スロー系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から

 スロー系では,SFF(スプリットフィンガー・ファストボール)などの落ちるボールが主となるため,低めにボールが集中しています.

 低めのボール球の割合が大きく,高めに浮くと真ん中,内角寄りのコースが打たれています

変化系(Breaking:スライダー,カーブ,ナックルカーブ,スローカーブ,ナックル,スローボール )

2018-2020 コース別投球割合(%)左投手VS左打者 変化系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から
2018-2020 コース別打率 左投手VS左打者 変化系
引用元:ベースボール・サバント ※捕手側から

 変化系では,スライダー,カーブという外に逃げる球種が主となるため,投球数のほぼ半数が外角低めに投げられています.

 外角低めのストライクゾーンが8.8%,ボールゾーンが43.0%ですから,合わせて51.8%が外角低めのコースに集中しています.外角低めにストライクゾーンから外れるボールを投げるのが定番の攻め方になります.

MLBの投手の攻め方-左対左

速球系(Fastballs:4シーム,2シーム,カッター,シンカー)

  • 四隅のボールゾーンの投球割合が大きく,その中でも外角低めと内角高めの投球割合が大きい
  • ストライクゾーンとボールゾーンを合わせると,外角低めが23.2%(6.4%,17.5%),内角高めが17.5%(4.6%,11.3%)になっている
  • 被打率は,外角低め(.211,.185),内角高め(.268,.150)となっている

スロー系(Offspeed:SFF,チェンジアップ,フォークボール,スクリューボール)

  • 落ちるボール(SFFなど)が主となるため,67.9%(21.6%,46.3%)が低めに集中する
  • 高めに浮くと,真ん中高め(.353),真ん中(.367),内角高め(.299),内角真ん中(.304)の被打率が高くなる

変化系(Breaking:スライダー,カーブ,ナックルカーブ,スローカーブ,ナックル,スローボール )

  • 外角低めにストライクゾーンから外れるボール(スライダー,カーブ)を投げるのが定番の攻め方
  • 投球数の51.8%(8.8%,43.0%)が外角低めに投げられる
  • 被打率は,外角低め(.223,.104)となっている

( , )=(ストライクゾーン,ボールゾーン)
※SFF(スプリットフィンガー・ファストボール)

 当然と言えば当然ですが,右対右の分析と同様の結果となりました.速球系は外角低めと内角高めに,スロー系は落ちるボールを低めのボールゾーンに,変化系はストライクゾーンから外れるスライダー,カーブを外角低めに投げるのが定番の攻め方になります.

 打者によって攻め方が変わる部分はありますが,右対右と同様に左対左の投手の攻め方はMLBでもNPBでも大差ないと思われます.

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