2020年11月18日 11:23 PM
インパクトのときに肩が回っているか
ボールを強く打つためには,スイングのタメをつくることが必要です.スイングのタメとは,肩を回してもバットが後ろに残っている状態をいいます.
これはピッチングで捕手に正対するまで肩を回しても,腕が後ろに残っていわゆる腕のしなりができるのと同じ意味合いになります.
スイングのタメを確認する一つ目の方法は,インパクトのときに両肩を結ぶ線と打球線(弾道)が直角になるまで肩が回っているかどうかを確認することです.
肩が回っていなければ,スイングのタメは存在しません.スイングのタメを論じるなら,直角になるまで肩が回っていることが前提になります.

バットとボールを90°で中心衝突させるには,図①のように,トップハンド側の前腕部とバットとを90°,その前腕部と肩とを90°に保つことが必要である.つまり,インパクトでは,バットと肩は並行でなければならない.そうすると,ミート・ポイントはトップ・ハンド側の前腕部の長さ分,打者の体の前になる.
引用元:科学する野球・ドリル篇,p.160

引用元:https://www.youtube.com/watch?v=9G8RgglTGMo
大谷選手が右方向にホームランを打ったときのインパクトの写真をみると,打球線(弾道)に対して肩が全く回っていないことがわかります.
打球は右方向に飛んでいるので,打球線とバット,両肩を結ぶ線との角度は90°でインパクトする必要がありますが,大谷選手は肩がまったく回っていません.つまり,スイングのタメができていないということがわかります.
また,バットも打球線(弾道)に対して直角になるまで回っていません.投球線(球道)に対してもバットは90°で交わっていないため,図①の「中心衝突」ではなく,偏心衝突になっています.
大谷選手のバットの回り具合で打球線と90°に交われば,打球は左方向に飛ぶはずですが,なぜ,打球が右方向に飛んでいるかというと,インパクト後,手首を返しているからです.手打ちで結果はホームランになっていますが,悪い打ち方に変わりはありません.
インパクト前にバットが後ろにタメられているか
スイングのタメを確認するもう一つの方法は, 打球線(弾道)と両肩を結ぶ線が直角になる図①の前の段階で,バットが後ろに残っているかを確認します.
バットが後ろに残されていると,スイングの幅を大きくできるため,スイングを加速することができます.
スイングを加速することができれば,図①のインパクトから後ろ腕でボールを強く押し込むことができます.

引用元:科学する野球・打撃篇,p.138,写真49

引用元:科学する野球・打撃篇,p.138,写真48,図124