ゴルフスイングが「作られた左打者」にとって最適の打法であることは, 「フリーマン選手の打撃理論-ゴルフスイングは右投げ左打ちの打者にとって理にかなったスイング」で解説済みです.
ただし,肩を回さなくても,打ち方が間違っていれば結果を残すことはできません.
左方向に打つことが成功のカギ
右投げ右打ちの打者が肩を回さずに打つのは,無意識のうちに横振りでボールを引っかけるのを防止しているところがあります.
肩を回さないことは正しい動作といえますが,そのまま何も考えずに打つならば,横振りになり,ボールを引っかけてしまうことになります.
「作られた左打者」は右腕(利き腕)主導のスイングになることを想定したうえで,左方向に打つことを意識することが必要です.
打球分布図を見ると,ショートにライナーを打つことを徹底しているフリーマン選手でさえも,右方向にも多く打球が飛んでいます.
引っ張らないことを強く意識しても右腕が勝ってしまうということです.
「フリーマン選手の打撃理論-引っ張らずにショートにライナーを打つ」の動画の中で,フリーマン選手は引っ張らずに打つことを徹底しています.
しかし,実際は比較的左方向に打ちやすいと考えられる外角,真ん中のボールでも右方向に打球は飛んでいます.
ルイス・アラエス選手の打球分布図
ルイス・アラエス選手は,打率.354で2023年度のナショナルリーグの首位打者のタイトルを獲っています.フリーマン選手,大谷選手と同じ右投げ左打ちです.
アラエス選手が「作られた左打者」で,これだけの高打率を残せるとすれば,フリーマン選手と同様に右腕主導のスイングにならないよう左方向に打っているはずです.
アラエス選手の打球分布図を見ると,外角球を左方向に打っていることがわかります.フリーマン選手よりも左方向の打球が多いことを確認できます.
真ん中のボールについてもフリーマン選手に比べて左方向の打球がやや多くなっています.
アラエス選手の打撃動作を確認したところ,予想どおり肩を回さないゴルフスイングになっていました.
「作られた左打者」にとって肩を回さない(ゴルフスイング)動作は正しいのですが,左方向に打てなければ高いパフォーマンスは望めません.
特に外角のボールは引っ張らずに,常に左方向に打つことが重要です.フリーマン選手の打撃動作は「作られた左打者」にとってお手本といえます.