作られた左打者の欠点
「右投げ左打ちの限界①~⑤」で述べたように右投げ左打ちの打者は「後ろ腕(非利き腕)でボールを押し込むことができない」という欠点をもっています.
右投げ左打ちの打者がもつ欠点
- 後ろ腕(非利き腕)でボールを押し込むことができない
- 右腕が強いため横振りになる
- 外角のボールを手首をこねて引っかける
右投げ左打ちの打者は右腕が勝ってしまうため,防止策を考えようとします.よく耳にするのが「ボールの内側を打つ」です.
ボールの内側を打つことを意識することで,右手主導の横振りを阻止し,引っかけることを防止しようとします.
「作られた左打者の欠点」というのは,簡単にいうと右腕主導のスイングになることです.この欠点を最小限に抑えるためにできることは次の2点です.
- 左方向に打つ
- 肩を回さない(ゴルフスイングで打つ)
「ボールの内側を打つ」は「左方向に打つ」に含まれます.
「ゴルフスイングで打つ」とは「肩を回さずに打つ」ことをいいます.
左方向に打つ
常に左方向に打つことを意識することで,右腕主導のスイングを最小限に抑えることができます.
フリーマン選手は内角のボールでさえも左方向に打つことを徹底しています.引っ張らないスイングが身につくと,手が反応して右方向に打つ場合でも,横振りではなくグリップが打ち返す方向に直線的に移動するスイングができるため,ボールに力を伝えることができます.
動画でフリーマン選手は内角低めのボールを右方向に本塁打にしています.右方向に飛んでいますが,スイングは横振りになっていません.打った後,打ち返す方向に正対したところでピタリと肩が止まります.
普段から左方向に打つことを徹底しているため,右方向に打つ場合も引っかけずにスイングができています.体の回転によってボールを運ぶようなスイングにはなっていません.
肩を回さない
肩を回さないことも右腕主導のスイングを最小限に抑える1つの方法です.
例えばセンター方向に打ち返す場合,インパクトで肩が投手に正対するのは,右投げ右打ち,左投げ左打ちの打者にとって正しい動作になります.なぜなら,インパクト後,後ろ腕でボールを押し込んで中心衝突で強打することができるからです.
しかし,右投げ左打ちの打者が同じことをすると,右腕が勝ってしまい,インパクト後,横振りになり引っかける率が増えます.肩が回っていない状態でインパクトすることが,横振りを抑えるための防止策となります.
肩を回さなければ左方向に強打できる
肩を回さずに打つとインパクトで体は左方向に向きます.ちょうどショートに正対したまま打つ形になります.
打ち返す方向に体が向いているほうがボールに力を伝えやすくなるため,肩を回さないゴルフスイングは,左方向に打つのに適しているといえます.
右投げ左打ちの打者が右腕主導のスイングを抑えるための方法
- 左方向に打つ
- 肩を回さない
肩を回さずに左方向に打つことは,ボールを強打するのに適しており,同時に右腕が勝つことによる横振りや引っかけを防止するのに役立ちます.
ゴルフスイングで左方向に打つことは作られた左打者にとって理にかなった打法といえます.