フリーマン選手の打撃理論①-引っ張らずにショートにライナーを打つ

 『「ゴルフスイングは打てない」は本当か-フレディ・フリーマン選手の成績では,フリーマン選手がゴルフスイングで好成績を残している理由について言及しました.

 この動画ではフリーマン選手が自身の打撃動作について解説しています.

Freddie Freeman gives in-depth tutorial on how to hit off a tee
目次

引っ張らずにショートにライナーを打つ

 フリーマン選手はティー打撃を行う際に,外角真ん中(正確には少し外角寄り),内角(正確には少し真ん中寄り)にボールをセットしています.

 ボールの位置は内角だけ前になっています.これは内角の場合,ミートポイントを前にしないとボールに力を伝えることができないからです.

フリーマン選手が行っている打撃動作

  • 引っ張らない
  • 外角のボールはすべてショートにライナーを打つ
  • 真ん中のボールもショートにライナーを打つことを意識する
  • 内角のボールはセンターより左に打つ
  • 手をバッターボックスのラインに沿って真っすぐ移動させる

 「手をバッターボックスのラインに沿って真っすぐ移動させる」という意識は,アメリカ野球殿堂入りしているチッパー・ジョーンズ(MLBを代表する強打のスイッチヒッター,2499試合,2726安打,打率.303,468本塁打,1623打点)からアドバイスされています.引っ張らないための防止策と考えられます.

 フリーマン選手は引っ張らないでショートにライナーに打つことだけ考えているようです.ただし,真ん中,内角のボールを常に左方向に打つことは難しいため,実際は右方向,センター方向にも打球は飛んでいます.

右投げ左打ちのための打法

 動画からわかることは,フリーマン選手がとにかく引っ張らないようにしていることです.なぜここまで引っ張らないことを徹底しているのかの理由については,動画の中では触れられていません.

 しかし,フリーマン選手が右投げ左打ちであることを考慮すると,作られた左打者がもつ「後ろ腕(非利き腕)でボールを押し込むことができない」という欠点をカバーするためであることは容易に想像がつきます.

 右腕(利き腕)が勝つとスイングが横振りとなり,引っかけてしまうので,引っかけ防止のために左方向に打つことを徹底しているということです.

 強い打球を打つには,バットと肩が打球線(弾道)と90°で交わる必要があります.肩を回さなければ,図のようにバットと肩をショートに正対させることができます

外角球をショート方向に強い打球を打つには,バットと肩を打球線(弾道)と90°に交わらせることが必要になる
フリーマン選手はバッターボックスの後ろに立つため,実際のバットの角度は図のようにはならないが,肩を回さなければ,両肩を結ぶ線を打球線(弾道)と90°で交わらせることができる
肩を回さないことで,肩と打球線(弾道)との角度を90°にしてショートに強い打球を打とうとしているフリーマン選手
引用元:https://www.youtube.com/watch?v=e71p_nASQRs

 フリーマン選手は外角球を意識してショート方向に打つようにしています.特に外角球は手首をこねて引っかけやすいため,ショート方向に打つことは防止策として優れています

 フリーマン選手はバッターボックスの後ろに立つため,バットは打球線(弾道)に対して90°になりませんが,肩は打球線(弾道)と90°で交わらせることができます.

 フリーマン選手の打撃理論から,ゴルフスイングは右投げ左打ちの打者にとって理にかなった打法と考えることができます.

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